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アレクセイ・ブロドヴィッチ展


フィラデルフィアが世界に誇る、バーンズ・コレクション。2012年に郊外から街中に移転し、コレクション以外の展覧会も出来るスペースが出来、いつも質の良い展覧会を開催しています。今回は、アレクセイ・ブロドヴィッチの Alexey Brodovitch "Astonish Me"を見てきました。

ブロドヴィッチは、雑誌ハーパー・バザーのアート・ディレクターを長く務めた写真家です。後年はフィラデルフィアの大学で写真のクラスも持っていて、フィラデルフィアだけでなく、近辺のNYや他の地域からも生徒が集まったようです。彼に影響を受けた写真家として、そうそうたる名前が並んでいました。

そんな中の1人、アンリ・カルティエ・ブレッソンとブロドヴィッチのエピソードが紹介されていました。雑誌に載せるブレッソンの写真を、ブロドヴィッチがブレッソンの了承なしにトリミングしたのです。それを知ったブレッソンは怒って、ブロドヴィッチに文句を言います。「良い写真を切ったりトリミングするなんて、せっかくの良い写真が死んでしまう」と。それに対してブロドヴィッチは「自分も写真家の1人として、トリミングは重要なツールの一つだと思う。それを否定するのは大きな間違いだ」と。

その写真は、こちらの写真集の表紙になっています。これはオリジナル。ブロドヴィッチはこの左側の女性だけを切り抜き、雑誌に載せたのでした。

写真のトリミング・・・多少調整する程度、でトリミングをすることはありますが、大胆に写真の一部を切り取るってほとんどしません。それは写真を撮った時にその構図が、撮影対象が良いと思って撮ったわけで、それを後から別の写真になるようにトリミングするって、良い悪いじゃなくて、思いつかなかったというか。これを見ながら思い出したのが、以前とっていた写真のクラスの先生の1人、チェコ出身の人だったのですが、時々「ここ切り取っちゃえば」とか言ってたなぁ、と。その時はそれはそれで、と思っていたのですが、だからといってその後トリミングを活用するようになったかといえばそうでもなく。やっぱりどこか抵抗がありますが、ルールに縛られてるのもダメですね~。今はデジタルでやり直すのも簡単だしね。

展覧会は、ハーパー・バザーの写真中心で、彼の企画や意図の説明と見るのは面白かったです。昔のファッション誌の写真も素敵でした。彼自身の写真はというと、昔500部限定で作った写真集を展示してあり、写真集の中の写真をプロジェクターで壁に映し出していました。元のネガももうなくて?、復刻は出来ないようです。写真集はバレエの舞台、公演を撮ったものです。面白いのが、ブレまくり、ボケまくりの写真ばかり。でもそれが良い。とても良い。躍動感やその場の雰囲気がひしひしと伝わってきました。なんというか、人や踊りをはっきり見せずして、光と影でバレエ公演を表現してる感じ?うまく言えませんが。。。写真の教育者でもあった彼の作品がこれって、とても興味深いです。深瀬昌久の鴉やサスケ(猫)の写真を思い起こしました。

それほど大きな展示ではありませんでしたが、とても見応えがあり、考えさせられるものでした。見ることが出来て良かったです。


大胆に切り取った写真を載せたいところですが、ちょうど良いのが無く(;^_^A
猫つながり(?)で。

アレクセイ・ブロドヴィッチ展_e0400546_06055076.jpg


Commented by enjoy-kay at 2024-06-11 14:55
ご無沙汰していました^^;
バーンズコレクションで開催されていたのね!
流動美のとらえ方が好きな写真を覚えています。
雑誌等でもシンプルでも美しさを引き出しているように感じられました。
Commented by blackfacesheep2 at 2024-06-11 19:55
ハチワレ猫ちゃん、可愛い♪
ひょっとしてタキシードキャットでしょうか。
上から見ると真黒、ウイングカラーシャツと白手袋着用、いつでもナイトライフに出掛けられます。^^

アレクセイ・ブロドヴィッチ、ハーパー・バザーのアート・ディレクターでしたか。
おのずとその写真のクォリティがわかりますね。
私はトリミングOK派ですが、人の作品をトリミングして開き直れるほどの心臓は持ち合わせてません。(;・∀・)
Commented by Yuko_PHL at 2024-06-12 00:23
> enjoy-kayさん
昔の雑誌からの展示もあって、昔のDiorとか素敵でしたー♪素敵なドレスがさらに素敵に。見せ方で全然違ってきますね^^
Commented by Yuko_PHL at 2024-06-12 00:26
> blackfacesheep2さん
この猫ちゃん、写真撮ってる間もずーっとおとなしく、ポーズをとってくれていました^^ 

(笑)確かに!それが出来たからこそ、長く人気雑誌のディレクターを務められたのかもしれませんね。
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by Yuko_PHL | 2024-05-25 08:00 | 写真展 / Photo Exhibit | Comments(4)